禅のパスポート

禅語録 無門関no解釈to意訳

禅のパスポート 無門関 NO22 テーブルをポンと叩けば、ZENが発現する!  

どこかの国の誰かが、ZENを垣間見るチャンスが生まれ・・

【素玄居士 解説】抜粋・・いくら詮索しても禅と仏教とを連結すべき因縁はないのである。だから、俗人の禅者(居士)、異教徒(外道)の禅者があり、彼らは禅宗僧侶の禅と区別すべきものがない。

もし、禅宗の仏教教義中、禅的なものを主として宗とすと称するならば、その然るものを挙示せよ。もし存するならば、ソレは禅的なものでないか、または仏教的なものでありえない偽の禅である。禅と宗教は相容れざるものである。

禅者は、すでに自己に安心をもっている「得道者」であり、信仰にたよらず関知しない。釈尊も、よく仏教と禅とを区別していたことを、この則がハッキリさせている。

(第九則 大通智勝にも明瞭にされている)

 

禅は宗教ではありません。禅宗として、仏教中に宗派を立てたのは百丈(清規)に始まること・・ですが、そうであるなら、中国、百丈の時代に至って、初めて「禅宗」宗派を名乗るのは、ひどく遅すぎる出来事です。

 

達磨が面壁禅を持ち込んできて以来、臨済録、信心銘など語録には、どの文言や禅者の振る舞いにも、一切、宗教的臭みは見当たりません。

禅は・・執着、分別、有無を両忘して、決して宗教的な欣求を許さない「悟境」を、独り・・冷暖自得。「禅による生活」を実行するにあります。

当時、師弟(一箇半箇)の伝承・印可を尊重したのは、それだけ偽禅が横行し、師家の真贋が問われたことにあります。

未悟底の求道者には、卒業証書が必要と言うだけのことでした。

また、宗教をナリワイとした寺僧(僧業・生活手段)にとって、禅の一種の免許証明は、仏教的儀式や葬祭にまつわり、禅的な超越した風格を加味する必要な演出であったのでしょう。

戦前、素玄居士の無門関提唱は、ほとんど戦争の渦中にあって、省みられることはありませんでした。しかし、スマホ、PCなど、電磁的情報通信の時代です。どこかの国の誰かが、広くZENを垣間見るチャンスが生まれます。

公案・第六則「世尊拈花」迦葉に付嘱す・・の意味は、印可、伝承することは一切ないので「頼んだぞ」とすべきでしょう。

*ZENの端的は、テーブルをポンと叩いてもそこに禅を赤裸にする。碧巌録 第六十七則 傳大士講経(ふたいし こうきょうをこうず)は、このことである。

 

     無門関  迦葉刹竿(かしょう せつかん)第二十二則

【本則】阿難が、釈尊から不立文字、教外別伝の「禅」を付嘱(頼まれた)迦葉尊者に問うた。

 

「禅」には、何か秘伝でもありますか。悟りを得ると、スポーツの優勝トロフィのような表彰があるのでしょうか。

迦葉は、直ちに「阿難よ」と呼びかけた。

阿難は「ハイ」と返事した。

迦葉曰く・・(講演会は終わった)

「案内の門前の旗竿を仕舞いなさい」

   【本則】迦葉、因み(ちな)に阿(あ)難(なん) 問うて云く、

    世尊(せそん)、金襴(きんらん)の袈裟を伝うる外(ほか)、別に何ものをか傳(つた)う。

    葉(しよう) 喚(よ)んで云く「阿難」 難 応(おう)諾(だく)す。

    葉云く、門前の刹竿(せつかん)を倒却(とうきゃく)著(じゃく)せよ。

素玄曰く 足にタライをのせて、お尻に枕する者は何か?

「足芸の香具師」・・何だ、つまらぬ。 

 

【無門曰く】もし、旗竿をぶっ倒したなら、世尊拈花(せそんねんげ)のシーンが手に取るように見えるだろう。でないと、過去、未来永劫にわたって、心を追い求めて流離(さすら)う人となり、禅の妙は得難い。

  【無門曰く】もし、者裏(しゃり)にむかって一転語(いちてんご)をくだしえて親切ならば、

   すなわち霊山(りょうぜん)の一會(いちえ)、

   厳然(げんぜん)として未(いま)だ散(さん)ぜざることを見ん。

   それ未だ然(しか)らずんば、毘婆尸佛(びばしぶつ) 早く心を留(と)めて、

   直(じき)に今に至るまで妙を得ず。

 

【頌に曰く】問が答え・・そのもの。

「アーナンダよ」と呼ばれて、阿難「ハイ」と答える。

二人とも意気投合できずに、目パチクリ。

肩の凝る話だ。

ヤレヤレ、迦葉も阿難も、恥ずかしいところをお見せした。

(でも、四季風物以外の別境地もオツなものだ)

  【頌に曰く】問處(もんじょ)は何ぞ答處(たつしよ)の親しきに如(し)かん。

   幾人(いくばくびと)かここにおいて眼(まなこ)に筋(きん)を生ず。

   兄呼(ひんよ)び弟応(ていおう)じて家醜(かしゅう)を揚(あ)ぐ。

   陰陽(いんよう)に属せず別にこれ春。

 

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